「絵日記、何を書く?」
そう聞いたときに、
「何もしてない」
「書くことがない」
「わからない」
で止まってしまう子っていますよね。
でも、本当に一日中何もしていなかったわけではありません。
ご飯を食べたり、遊んだり、誰かと話したり、何かを見たり。
出来事そのものはあるはずです。
それでも書けないのは、文章を書く以前に、一日のどこを切り取ればいいのかわからないからかもしれません。
そんな子に、
「今日、一番印象に残ったことは?」
と聞いても、少し難しいと思います。
そこで最初は自由に考えさせず、
時間軸で場面を絞る
→ 五感を使ってその場面を思い出す
→ 最後に自分の行動や気持ちを言葉にする
という順番で考えると、かなり書きやすくなります。
絵日記は「特別なイベント」を書くものではない
絵日記というと、
旅行に行った。
遊園地に行った。
お祭りに行った。
そんな特別な出来事を書くイメージがあります。
でも、夏休みや冬休みに毎日のようにイベントがある家庭ばかりではありません。
共働きなら学童と家を行き来する日もありますし、家で過ごす日が続くこともあります。
それでも、絵日記に書く材料がないわけではありません。
身近な出来事に気づき、それを絵や言葉で表すことは、小学校低学年の学習でも重視されている考え方です。
つまり大事なのは、大きな出来事を作ることより、普通の一日の中から一場面を見つけることだと思います。
「今日何があった?」では入口が広すぎる
絵日記を書けない子に、
「今日何があった?」
「何が印象に残った?」
「好きなことを書いていいよ」
と聞いても、
「何もない」
で終わってしまうことがあります。
これは質問が悪いというより、答える範囲が広すぎるんですよね。
朝起きてから寝るまでの一日全部から、書くことを一つ選ぶ。
大人なら自然にできても、慣れていない子にはかなり難しい作業です。
だから最初は、選ぶ範囲を狭くしてしまいます。
まずは時間軸で「どの場面を書くか」を決める
一日をいくつかの場面に分けてみます。
たとえば、
- 朝起きたとき
- 朝ごはん
- 午前中
- 昼ごはん
- 午後・帰ってきたとき
- 夕ごはん
- 寝る前
この中から順番に聞いてみます。
「朝ごはん何食べた?」
「午前中は何してた?」
「お昼は?」
「帰ってきて最初に何した?」
「夕ごはんは何だった?」
これなら「一日の中から何か探して」ではなく、思い出す場所が決まっています。
そして、どこかで話が少し広がったら、そこを絵日記の場面にします。
全部の時間帯に面白い出来事がある必要はありません。
一つ引っかかれば十分です。
場面が決まったら、五感でそのときを思い出す
例えば「夕ごはんにカレーを食べた」が出てきたとします。
これだけだと、
「今日の夜、カレーを食べました。おいしかったです。」
で終わってしまいます。
そこで、今度はその場面を五感で掘っていきます。

すべてを聞く必要はありません。
答えが出そうなところを2〜3個拾えば十分です。
たとえば、
「カレーを食べた」
↓
「にんじんがいつもより大きかった」
↓
「最初は残そうと思った」
↓
「お母さんに一口食べてみてと言われた」
↓
「食べたら思ったより甘かった」
ここまで思い出せれば、もう絵日記の材料になります。
「思い出す→追体験する→言葉にする」の順番にする
この方法で大事なのは、いきなり文章を書かせないことです。
まず、
時間軸から場面を選ぶ
次に、
五感を使って、そのときを頭の中でもう一度体験する
最後に、
自分がしたことや感じたことを言葉にする
この順番です。
私は、
思い出す
→ 追体験する
→ 言語化する
くらいに考えるとわかりやすいと思います。
子どもに「どう思った?」と最初から聞くと答えにくくても、
「何色だった?」
「どんな音だった?」
「誰が何て言った?」
と具体的な記憶を先に出していくと、その場面自体を思い出しやすくなります。
最初は決め打ちでいい。慣れたら少しずつ外す
最初から、
「自分で書くことを見つけて、自分で詳しく思い出して、自分の言葉で書いてね」
では難しい子もいます。
だから最初は型を使っていいと思います。
時間軸から場面を選ぶ
→ 五感で深掘りする
→ 行動と気持ちを書く
これを何度か繰り返します。
すると少しずつ、
「今日は夕ごはんのことを書こうかな」
「今日、公園で変な虫を見たからそれにしよう」
と、自分で場面を切り取れるようになっていきます。
最初は型どおり。
慣れたら質問を減らす。
最後は自分で見つける。
そんな順番でいいと思います。
親がネタを与えるのではなく、見つけ方を手伝う
子どもが「書くことがない」と言ったとき、
「じゃあ今日食べたカレーを書けば?」
と親が答えを出してしまえば、宿題自体は早く終わります。
でも毎回それでは、次もまた親がネタを決めることになります。
それより、
「夕ごはん何だった?」
「何が入ってた?」
「いつもと違うものあった?」
と質問して、子ども自身に場面を見つけてもらう。
最初は少し遠回りでも、この方が「どうやって書くことを探すのか」がわかってきます。
「書くことがない」は、本当に何もないとは限らない
絵日記を書けない子にとって難しいのは、文章そのものではなく、もっと前の段階かもしれません。
一日の中から、どこを切り取ればいいのかわからない。
そんなときは、いきなり自由に考えさせず、
時間軸で場所を決める
→ 五感でその場面を思い出す
→ 行動や気持ちを言葉にする
という型を使ってみる。
旅行やイベントがなくても、普通の一日には書ける場面があります。
まずは親が質問で範囲を狭くして、子どもが「これなら書けそう」と思えるところまで一緒に探してあげる。
何度か繰り返すうちに、自分で日常から題材を見つけられるようになれば、この型の役目は終わりです。

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